Ver2.3(2020/4/19更新)
自分なりのサヨリの釣り方、考え方についてあまり触れてこなかったので書いてみようと思います。尚、記事の内容は必要に応じて随時更新していきますのでご了承ください。
工房浦安製のSS-Ⅱシリーズで浦安釣法をはじめられた方の参考になれば幸いです。
カゴウキを手にしたのはいいけれど、釣れない。
どう使えばいいか分からないという方へのヒントになればいいなと思います。
釣りを始めたばかりの方でも理解いただけるよう書いているつもりです。
釣り経験の豊富な方は読み飛ばしていただいて構わない部分もあろうかと思います。
ボリュームのある内容になっていますのでお暇な時にどうぞ。
目次
釣りを始める前に
出かける前に…
サヨリ釣りに出掛ける前は海の天気を気にしましょう。
特に風と波が重要です。強い向かい風や横風ですと釣りづらいです。
基本的に遠投が中心となる釣りなので道糸は抵抗の少ないPEラインを推奨します。
特に風が強い中での釣行はナイロンを巻いたリールの用意もお勧めします。
風のある日でPEの場合、風速4m/sくらいまでが釣り易いと思います。
ちなみにこのblogを書いている人は小雨くらいだと喜んで行きます。
浦安釣法と流し釣り
サヨリの釣り方のひとつに流し釣りがあります。
カゴウキを投げた後は複数のシモリウキでハリスを浮かせ、浮力のあるハンペンを付け餌にして潮の流れに任せて置き竿で釣る釣り方です。
同じ魚をターゲットにした釣りであるのに、浦安釣法と流し釣りは釣り方の違いから相性がよくありません。
ルアーで例えるとフローティングミノーを流しているすぐ横で表層速巻きの釣りをする感じです。
先にサヨリ釣りをされている方の隣に入る際は一声かけて、流し釣りか尋ねるのがいいでしょう。
流し釣りをされている方の近くで竿を出す場合、潮下に入るのはよくありません。潮の流れの上に釣り座を構えるか場所を変えるかしましょう。また、後から釣り人が隣に来た際も念の為流し釣りか尋ねるといいと思います。
後から来て狭い中で流し釣りを始める方も居ないとも限りませんので…
その逆をやらないようにも注意しましょう。無用なトラブルは避けたいものです。何かと浦安釣法と流し釣りは対立しがちですが、流し釣りもひとつの釣りのスタイルですのでうまいこと共存出来ればと思います。
巧みな釣りをされる方も多いので参考になります。
タックルについて
竿は磯竿2~3号、長さ4メートルを基準に。
釣り場に合わせて投げ易さ、取り込み易い長さを考慮して選ぶといいと思います。
欄干があったり、足下まで仕掛けを巻いて来れない場所では5メートルの磯竿を使うなど、竿の長さの選択は大事です。
参考までに私がメインで使っている竿は2号の4.5M。
長さの必要無い所で長竿を使いますと、持ち重りで疲れますので普段どういうフィールドで釣りをするのかイメージ出来れば良いでしょう。
リールは2018年まではダイワの旧クレスト(12年モデル)の2000~2500番をよく使っていました。
現行の機種は2016年モデルです。
現在(2020年)は、18フリームスLT 2000S を使用しています。
道糸はPE0.6を巻いています。
シマノ(SHIMANO) PEライン ピットブル 12本編み 150m 0.6号 サイトライム 13.9lb PL-M52R |
微妙な評価も聞こえるラインですが、12本撚りで破格なのと根掛かりの心配の無いサヨリ釣りでは問題ありません。初期のラインの色落ちは気になるかも知れません。
(4本撚りはお勧めしません)
リーダーはPE1号を10メートルとっています。
結束は結びコブの小さいブラッドノット(アメリカ結びとも呼びます)で。
こちらも安いラインで構いません。
基本的にPEラインを巻いたリールを使用してますが、特に風の強い時にはナイロンを巻いたリールを使うこともあります。
ナイロンはPEに比べ飛距離、感度が落ちる分糸フケが少ないのでお隣と間隔が狭い時にもトラブルが減らせて良いかと思います。
ナイロンラインは水を吸収し劣化し易いのでマメな交換が必要になります。
釣りを始めたばかりの方にはナイロンラインが巻いた状態で売っているリールもあるため手に取り易いかも知れませんが、、ラインの管理を考えると早い段階でPEに慣れておくと宜しいかと思います。
これから長く釣りをされるならPEをお勧めします。
仕掛けについて
私がメインで使用するカゴウキは工房浦安のSS-ⅡEX。サイズはSS。
より糸はナイロン3号の2本撚り、或いはナイロン6号をそのまま。長さは1~1.5メートル。
SS-ⅡEXの天秤は仕掛けを通す穴が小さめなのでナイロン6号をそのまま使うことが多いです。
ハリスはホンテロンの0.6~1号。これも1~1.5メートル。
(フロロカーボンはやや沈むので特殊な条件を除いて積極的に使うことは稀です)
つまり仕掛けの長さは2~3メートルにもなるということです。
鈎は近年はキス用の鈎ばかり使います。
よく使うのはアスリートキスの6~7号。飲まれ難さ、バラシ難さの点で優れてます。
道糸とカゴウキは直結で、より糸とハリスも直結(ここが大事です)。
より糸と天秤の接続にはスナップを使うこともあります。
サルカン、自動ハリス止めなどは絡みの原因になるので使いませんが、
鈎を結ぶのが面倒、鈎とハリスが結べない方はハリス止めを使ってもいいと思います。
(仕掛けが絡む頻度が増えると思いますので注意。)
以前公開した仕掛け図も参考になるかと思います。
尚、アタリ浮きは使いません。(後述します)
ハリスには最近では通年、ホンテロン0.8号を使っています。
30cmを超えるサヨリが連発する時は1号、1.2号も使います。
細いと言われることもありますが、鈎がしっかり結んであれば大丈夫です。
釣り方について
コマセカゴを全て閉じて数投してみます。
いきなり遠くに投げようとせずに気持ち手前から。
カゴウキが着水する直前、遅くとも着水したらすぐにリールのスプールに手を添え、
糸が余計に出ていかないようにします。
ベールを戻し、道糸を張りながら糸フケがとれるまでリールを巻きます。
投げた際に糸を出るにまかせていると糸がフケて、そのまま巻いてくると糸が弛んだ状態でリールに巻かれます。この状態で次に投げるとライントラブルの元になります。
糸フケをとる動作は速やかに行うと良いです。何故なら速攻で食ってくる時があるから。
着水後、糸フケをとって5秒以内に掛かるなんてことがあります。
糸フケをとったら、基本的にはリールをゆっくり巻いてきます。
浦安釣法は「引いてアタリをとって釣る」スタイルですが、餌を沈ませないことが肝要です。
基本的にサヨリは表層を泳ぐ魚です(例外もありますが)
下顎が突き出た口の形状からしても、サヨリの視界よりエサが下にあっては食いづらいでしょう。
アタリが出たらリールを巻く速さ(リトリーブとも言います)を覚えておきましょう。
最も釣れる可能性が高いのは、潮が効いている時です。
リトリーブ中にカゴウキに重みを感じる一帯があればそこは潮が効いています。
潮によって集められた小型の生物に魚も集まります。
何度投げてもアタリが無い場合、飛距離を伸ばすかコマセを効かせるかします。
見切りを付けて移動するのも良いでしょう。
周りも釣れていないようであれば一先ず様子を見るのも手です。
他に釣れている人が居れば釣り方を参考にしましょう。上達の近道です。
釣れ出したらポイントより少し遠目に投げるようにします。
ポイントに投入するとサヨリが散ってしまいます。
(すぐ戻ってきますけど)
餌について
サヨリは悪食です。
流し釣り釣法に根強い人気のハンペンでもいいですし、アミエビ、ジャリメ、アオイソメ、
イカ、カマボコ、パワーイソメ、ガルプ、果ては紅生姜(参考記事:盲点!サヨリが○○○を食う!?)など使える餌は多種多様です。
よく使うのはジャリメです。餌の付け方が大事です。
鈎の上まで通して餌を少し上げてから鈎の根元を出してやります(こうすると餌がズレ難い)タラシは1cmもあれば十分です。食いが渋い時はタラシを長めにとることもあります。
お菓子の「さけるグミ」(参考記事:「さけるグミでサヨリを釣ってみる」)も使い易くお勧めです。熱で溶けるので夏季はクーラーボックスで冷やしておくと良いでしょう。
鈎について
色々試してみました。キス鈎がお勧めです。
袖鈎なら4~6号鈎。刺さりが良くバラしにくいです。弱点は鈎が折れやすい点。
サヨリの口は意外と硬いので鈎を外す際に折れることがあります。
袖を使う場合は多目に用意しましょう。
流し釣りの方は袖鈎を多用しますが、餌のハンペンを飲ませる釣りである為に小鈎を選択するのだと思われます。(ハンペンは餌盗りに弱いので魚が餌に触れた時には鈎が掛かるのが理想ですね)
2015年からは殆どアスリートキス6号と7号を使っています。
7号は大きいですが、個人的趣味です。
5~6号程度が実用的かなと思います。
貫通力があり、バラシ難いです。
1日中やっても数回の交換で済むことも多いです。
バラシ難さで言えばハゲ鈎が頭ひとつ抜けている感じがありますが、
エサが付け難いという点が気になります。
サヨリが釣れたら
サヨリが釣れたら水汲みバケツに入れっぱなしにせず、氷締めにするか頭を落として血抜き後、クーラーボックスに入れましょう。
暑い時期は頭を落としてクーラーボックスへ入れ、冬と春は氷締めにすることが多いです。
エラにはサヨリヤドリムシというダンゴムシに似たのが居るので苦手な方は頭を落としておくといいでしょう。ちなみにサヨリが死ぬと暫くするとエラから出てきます。
サヨリ釣りについて思うこと
※此処からはオマケのようなものです。読む人によっては価値があるかも知れません。
警戒心と好奇心
サヨリは警戒心が強いとも、好奇心が強いとも言われています。
サヨリを釣っている時、なんとなくではあるけれど、常に気にしていることの一番が、
サヨリの警戒心と好奇心を窺う。
目安となるのが仕掛けの長さです。活性が高ければハリスは1メートル未満で十分です。
食いが渋いな・・と思ったら餌を変えたり、より糸・ハリスを長くとるのをお勧めします。
コマセは効くのか?
手の内のひとつを明かしますが、私の場合コマセを殆ど使いません。
(一切使わないという方も居ます…)
カゴウキにコマセを詰める理由の8割が「飛ばす為に重くする為」、
残りが「ひょっとするとコマセが効くかも」、あと「セコイ奴と思われたくない(笑)」
サヨリ釣りにおけるコマセに対してはその程度の考えです。
『遠投するからコマセが沖に行っちゃって(他の人が)釣れなくなるんだ』と言ってくる人がたまに居ますが、そもそもコマセを殆ど出していませんし、まだ人が居ない釣り場でコマセも漂っていない夜明けの頃に釣れ出したこともあるので懐疑的です。
コマセは気休め・ないよりいいかな程度の感覚で使っていますが、食いが渋い時にコマセを出してやると釣れ出した経験もあるので何とも言えないところです。「集魚」という意味では効果は有るのかな?と思っています。
(2020/4月に追記)
南房総エリアでの2段ウキで釣るサヨリ師を見ていますと、ほぼ足下まで寄せて釣られているのでコマセは有効だと考えています。コマセも研究し甲斐のある要素のひとつかも知れません。
お気に入りのコマセはマルキューの遠投カゴパワーです。カゴから出過ぎないのが自分の釣りに合っているので使っています。(出難いから使うってあまり褒めてませんね…)
実はコマセを効かせるつもりの釣りと浦安釣法はあまり相性が良くないかな、とも思っています。これは別の機会に書くかも知れません。
アタリウキは要るのか
浦安釣法にアタリウキは不要です。
付けている釣り人も見かけることもありますが、SSⅡ-EXが視認性にやや難があるので止む無くという場合もあるかも知れません。
仕掛のトラブルの一因になるので仕掛けには糸と鈎と餌のみが最適と考えます。
アタリは竿先、手元で取ります。慣れると余所見をしていても釣れます。
人が居ない時も好機のひとつ
経験上、雨や波っ気のある時、サヨリは釣れ易くなります。
人が少ないのもあって釣り易いので喜んで出掛けます(笑)
雨の場合、イカを餌にすると濡れて溶けやすいので注意です…
木箱に入れたジャリメを使用するのが無難かと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
長々と書いてしまいましたが…
サヨリが居る海ならば投げて、引いてくれば釣れます(笑)
基本的にそんなに難しい釣りではありません。
浦安釣方法は全国的に見るとご当地釣法のひとつです。
お1人でも興味をお持ちいただければ嬉しく思います。
ある地方でブームになれば面白いなと思いますし、違う魚種をターゲットした釣りで盛り上がるかも知れません。
お読みいただきありがとうございました。
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コメント
こんにちは、にしさん、素晴らしいです!
これからサヨリ釣り始める方でもこの記事読めば完璧ですね(^-^)
にしさんのブログは自分の参考書にさせていただいてます(^^;
にしさんのホームは流し釣りのジイサン達が多くて風が強いと少々やりにくいですね。
いずれ釣り場でお会い出来ることを祈ってます!笑
ぽんたさん
お褒めのお言葉ありがとうございます!書いた甲斐があります!嬉しいス!
流し釣りのオッチャン、多いですねー。
すっかり顔を知られてしまった感があるんですけどいい方ばかりですよ。
あまり近くで竿出しませんけど(笑)
平日釣行はなかなか難しいんですが、いずれお会いできるかと!
初めまして(._.)
不定期で週末浦安の某海浜公園でサヨリ釣りをしてるサヨリ歴1年生です(笑)
このブログを最近見つけて良く拝見させてもらって勉強させてもらってます(^ー^)のでコメントを残させてもらいました!
かわさん
はじめまして!
時間をかけて書いた記事なので反響嬉しいです。
浦安もベテランが多く超遠投される方も居ると聞きます。
少しでもお役に立てれば嬉しいです。
また遊びにきてくださいね。